7月労務情報◇新型コロナ関連:医療従事者以外で労災初認定/解雇等見込み状況

先月は雨量の少ない梅雨と述べさせていただきましたが、今月は大変な雨量になっております。

雨でくせ毛が芸術性をみせている担当者ですので、早く良い天気になること心待ちにしております。

7月の労務情報として「医療従事者以外で初めての労災認定」や「高校生の就職活動開始時期が変更」など、新型コロナウイルス感染症の影響は多いですが、情報をしっかりおさえ以降の対応の準備を始めましょう。

 

接客労働者の新型コロナウイルス感染に対し、医療従事者以外で初めての労災認定

7 月 10 日、新型コロナウイルスに感染した小売店の販売員が、感染経路は特定できないが仕事で感染した可能性が高い働き手として、医療従事者以外で初めて労働災害に認定されました。
認定された販売員は日々数十人に商品を説明するなど客との接触が多かったため、業務による感染として認定が決まったとのことです。

厚生労働省によると、感染リスクが高い医療従事者の場合は業務外での感染が明らかな時を除いて原則労災と認めることにしているほか、スーパーのレジ担当など日常的に不特定多数と接する仕事などの場合も、柔軟に認定する方針を示しています。
新型コロナ感染による労災の申請は今月 9 日までに 501 件、うち 96 件の支給が決定されています。

厚生労働省:新型コロナウイルスに関するQ&A(労働者の方向け)

朝日新聞記事:小売店員の感染、初の労災認定 経路不明でも接客多く

 

新型コロナ感染症に起因する解雇等見込み労働者数は約 3 万 5000 人

厚生労働省で毎週行っている集計にて、7 月 10 日時点で、雇用調整の可能性がある事業所数は6 万 2754 事業所との結果が公表されました。
業種別の内訳では製造業(1 万 1901 事業所)が最も多く、これに飲食業(8876 事業所)が続いています。
一方、雇用調整により解雇・雇止めが見込まれる労働者数は 3 万 5000 人に上り、厚労省が公表を開始した 5 月 29 日時点(1万 6723 人)から 6 週間で約 2 万人増加した形となっています。また、このうち非正規雇用労働者数は 1 万 2996 人となっています。

厚生労働省:新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響に関する情報について

 

令和2年7月 豪雨による被害に伴う労働行政支援の情報を厚生労働省にて公開

7 月 3 日以降の熊本県を中心に九州や中部地方など日本各地で発生した集中豪雨の被害を受けた人を対象とする、労働行政支援の情報が公開されています。
雇用主や求職者のための特別相談窓口の設置や、労働保険料納付猶予や助成金の制度、失業給付の特例措置等の支援があります。

熊本労働局:令和2年7月豪雨により被害を受けた皆様への支援(労働行政関係)

 

2019年度の労災補償状況の公表、精神障害の労災認定が過去最多に

6 月26日、厚生労働省から 2019 年度の「過労死等の労災補償状況」が公表されました。
仕事が原因で精神障害を発症し、労災認定を受けた人が 509 人で過去最多となりました。
最多の原因は 79 人の「(ひどい)嫌がらせ、いじめ、又は暴行を受けた」ことによるものでした。
2020 年度からは脳・心臓疾患、21年度からは精神障害の認定基準が見直しされる方針もあり、今後の労災認定の件数はさらに増加することが予想されます。

厚生労働省:令和元年度「過労死等の労災補償状況」を公表します

時事通信社:仕事で心の病、過去最多 ハラスメントが原因―19年度

 

健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額を翌月から改定することが可能です。

今般の新型コロナウイルス感染症の影響により休業した方で、休業により報酬が著しく下がった方について、一定の条件に該当する場合は、事業主からの届出により、健康保険・厚生年金保険料の標準報酬月額を、通常の随時改定(4か月目に改定)によらず、特例により翌月から改定可能となりました。

標準報酬月額の特例改定について

 

個人向けの休業給付 7 月 10 日から申請開始となりました。

新型コロナウイルス感染症及びその蔓延防止の措置の影響により、休業させられた中小企業の労働者のうち、休業中に賃金(休業手当)を受けることが出来なかった方に対して、当該労働者の申請により、新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金が支給されます。

新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金(概要)

 

高校生の就職活動開始時期が変更になりました。(6 月 25 日改定)

新型コロナウイルス感染症の影響で、全国の高等学校などで休業期間があったことにより、生徒の皆さんが不安を抱えたり、不十分な準備のまま就職活動にのぞむことが懸念されます。そのため、生徒の希望・適性にあった就職を実現し、ミスマッチによる早期離職を防止する観点から、「東京都高等学校就職問題検討会議」を開催し、改めて令和3年3月新規高等学校卒業者の推薦、選考、複数応募可能開始期日について申し合わせが行われました。

令和3年3月新規高等学校卒業者の求人募集を行う事業主の皆さまへ

 

兼業・副業について新たな方針が発表されました。

政府は、兼業・副業の普及拡大に向け、労働者が本業以外で働いた労働時間を自己申告制とし、企業側の負担を軽減する新たなルールを整備する方針を示しました。申告漏れや虚偽申告の場合、本業の企業の責任は問われないと明記されており、本業側が労働時間を管理しやすいよう、兼業先の労働時間を制限できるようにする考え方も盛り込むとのことで、今秋の導入を目指しています。

首相官邸:政策会議(未来投資会議)