【7月】労務情報まとめ 令和2年年末調整/派遣の同一労賃/賃金請求の時効

7月の年次業務(年度更新、算定)も落ち着き、そろそろ夏休みの予定を考えている方も多いのではないでしょうか。
業務が落ち着いた時には、普段は忙しくて手が回らない細かな所に着手するのが個人的にはおススメです。
今月もSRグループが厳選する人事関連ニュースをお伝えします。

 

平成30年版厚生労働白書の公表

厚生労働省から、障害者雇用水増し問題や毎月勤労統計などの不適切調査問題のため公表が延期されていた「平成30年版厚生労働白書」が公表された(令和元年7月9日公表)。
第1部では障害や病気などと向き合い、全ての人が活躍できる社会にというテーマで障害や病気を有する方などに焦点を当て、障害の特性や病状などの事情に応じ、就労や社会参加を通じて自分らしく生きることができる社会の実現に向け、現状や国民の意識、事例の分析を整理している。
第2部は現下の政策課題への対応というテーマで子育て、雇用、年金、医療・介護など、厚生労働行政の各分野について、最近の施策の動きをまとめている。

平成30年版 厚生労働白書 概要版 詳細版

 

令和2年より年末調整関係書類一部変更

給与所得者の扶養控除等(異動)申告書について、地方税法の改正により、単身児童扶養者に該当する場合には、児童扶養手当法に規定する児童扶養手当の支給を受けている事実などを記載した「給与所得者の扶養親族申告書」を提出しなければならないとされた。
そのことから、住民税に関する事項に「単身児童扶養者」欄が追加された。

詳細:変更を予定している年末調整関係書類(事前の情報提供)
※現在公開されているのは様式案で、確定版の様式は令和元年9月末頃の掲載を予定している。

 

「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」が公表(派遣労働者の同一労働同一賃金)

厚生労働省から、令和2年度の「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」が公表された(令和元年7月8日公表)。
改正派遣労働者法により、次の1.または2.のいずれかの待遇決定方式を採用して、派遣労働者の公正な待遇を確保することが派遣元事業主の義務とされる(令和2年4月1日施行)。

  1. 派遣先均等・均衡方式 → 派遣先の通常の労働者との均等・均衡待遇
  2. 労使協定方式 → 一定の要件を満たす労使協定による待遇

上記のうち、2.については、「同種の業務に従事する一般労働者の賃金」と同等以上であることが要件となっているが、今回公表されたのは当該賃金の水準に関する各種資料である。

なお、派遣労働者に係る待遇決定方式に関する改正においては、「派遣元から関係者(派遣労働者・派遣先等)への待遇決定方式の情報提供」なども義務化される。

参考: 派遣労働者の同一労働同一賃金について

 

本社一括の36協定届などのダウンロードが可能に(e-Gov)

電子政府の総合窓口である「e-Gov」のホームページにおいて、「電子公文書の発行について[厚生労働省]」というお知らせが公表された(令和元年6月28日公表)。
令和元年7月1日から、一定の電子申請の手続について、電子署名を付した電子公文書として審査完了後の控え文書等が発行され、ダウンロードが可能となったとのこと。

<対象手続(抜粋)>
・就業規則(変更)届(各事業場単位による届出)
・就業規則(変更)届(本社一括届出)
・1年単位の変形労働時間制に関する協定届
・時間外労働・休日労働に関する協定届(本社一括届)
・時間外労働・休日労働に関する協定届(本社一括届)(特別条項付き) など

参考:電子公文書の発行について[厚生労働省]

 

賃金等請求権の消滅時効 検討会がとりまとめた「論点の整理」を公表

厚生労働省から、「賃金等請求権の消滅時効の在り方に関する検討会」がとりまとめた「論点の整理」が公表された(令和元年7月1日公表)。
労働基準法第115条における賃金等請求権の消滅時効の期間は2年とされているが、令和2年4月から、民法の一部改正により、賃金を含む一般債権の消滅時効の期間について、複数あった時効の期間が統一され、「知った時から5年(権利を行使することができる時から10年の間に限る。)」とされることになった。

これに伴い、労働基準法に規定する賃金等請求権の消滅時効の期間をどうするのか、ということで行われているのがこの検討会での議論である。

参考:賃金等請求権の消滅時効の在り方に関する検討会