【有休?】いまさら聞けない!有給休暇の基本って?【有給?】

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近頃、「ユウキュウ」という言葉をもじったテレビCMを見かけることがありますが、「有給」と表記しているのがとても気になっております。有給休暇の略語として取り扱うのであれば、「有給」でなはく「有休」ではないかと。

辞書を引いてみても

ゆう‐きゅう 【有給】  給料の支給があること。⇔ 無給
ゆうきゅうきゅうか 【有給休暇】  休んでも出勤と同様に賃金の支払われる休暇。有休。

というようになります。(正式名称は年次有給休暇ですが)

「有給」では、「給与が出る」という意味ですので、月の勤怠の中で勤務日や、有給休暇・特別休暇の取得日等の「給与が支給される日数」を「有給」日数。公休日や欠勤等の給与が支給されない日数」を「無給」日数。このように定義し、それぞれの日数を「有給:22日 無給:8日」などのようにカウントする、そのような場面では使用します。

これによって勘違いをしてしまう方が増えなければよいなと思っております。

 

というわけで、今回は有給休暇のお話をいたします。勤務に直結し、一番身近なものですので、人事担当者になったら絶対に抑えなければならないポイントの一つでございます。

 

基本的な付与ルール

週5日勤務の方の付与日数は下図の通りです。勤続年数によって付与日数が変わること、保有できる日数の限界について計算できること、これがわかっていれば基本的には間違うことはないでしょう。

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出勤率が8割以上の場合に付与されますので、出勤率の計算も必要です。出勤率の計算の際には、有給休暇や会社都合の休業も含まれますので、単純に出勤した日数ではないことに注意が必要です。

2年間で時効となるため、法律上の最大の保有日数は40日となります。

 

週4~1日の勤務をしている方の付与日数は下図のようになります。よく聞く「比例付与」というものです。

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計算が難しそうに見えますが、所定労働日数が定まっていれば計算方法に変わりはありません。勤続は何年か、もともとの出勤予定に対しての出勤率がどうなっているか、それぞれを踏まえて計算すれば問題ありません。

 

有給休暇に関するあれこれ

時季変更権

有給休暇は「会社の承認により与えられる」ものではなく、法律上定められた権利です。そのため、事業の正常な運営を妨げる場合においてのみ、使用者が従業員の有給取得の時季を変更できる権利が発動します。

時期変更権を行使する場合には、事業の規模や内容、担当する作業の内容や性質、繁閑の状態、業務を代わる人がいるかなどの事情を考慮して判断することになります。その後、事態が変わったところで、できるだけ速やかに休暇を与える必要があります。

ただし、何の調整も試みず、努力もせずに行使することはできません。

 

時給者の有給休暇

時給者が有給休暇を取得した場合の取り扱いについてです。

月給者の場合を考えますと、給与への影響いう面では出勤扱いとし、控除をしないという考え方ができます。これは1日=8時間という取り決めがあるためです。では、時給ではどのように考えればよいのでしょうか。

時給者の場合、1日に何時間働くかは人によって契約が違います。そこで、時給者の1日分の有給休暇は「1日の勤務に相当する賃金を追加で支給する」という考え方になります。1日の契約が6時間であれば6時間分、4時間であれば4時間分です。

算定方法としては、平均賃金を使用する方法、通常の所定労働時間について勤務したとみなす方法、標準報酬日額を使用する方法等、企業によってさまざまです。就業規則で算定方法が定められていると思いますので、その部分を確認してみてください。

 

半日、時間単位での取得

半日単位の有休は、一般的に午前有休(午前休)、午後有休(午後休)に分けられます。このとき、何時から何時までを半日と算定するかに注意が必要です。

9~18時が定時で12~13時が昼休憩であるときを考えてみましょう。9~12時を午前、13~18時を午後とした場合、午後休を取得した方が05.日が長くなります。午前休を取得することが多い人は不公平だと感じるかもしれません。そのため、就業規則や社内規程によって「午後休を取得する場合は9~13時に勤務(昼休憩は取得しない)し、午前休を取得する場合は14~18時に勤務する」等のように定めることが必要です。

 半日有休ですら業務の都合上取得が難しい場合、時間単価の有休を取り入れて運用することもあります。 こちらを運用するには、労使協定を締結する必要があり、その上で1年につき合計5日分までという条件で取得が可能となっています。

ただし、有給休暇はもともと「まとまった時間(1日)休む事によってリフレッシュすること」を目的としたものですので、時間単位で取得しても効果は薄くなり、そもそもの目的から逸してしまいます。そのため「時間単価有休」には、使用における労使間の協定と使用限界についても取り決めがあるのです。

 

一斉付与の仕組み

法律で定められる基本的な有給休暇は、入社日に起因し、勤続年数に応じて付与されます。ここで、全ての方が毎月の中で決まった日に入社されていれば、だいたいが毎月1回チェックや付与の処理を行うだけで収まるかと思います。

しかし、それ以外の日に入社されている方がいる場合は、入社日に応じてチェックをする必要があります。目で見て、手作業で数えられるうちは問題になりませんが、チェックだけでそれなりに時間がかかって非効率…そんなことも考えられます。

そこで、「一斉付与」というシステムを取り入れることがあります。これは、全員毎年決まった日に付与がされるというもので、法定の付与基準を下回らないようにし、毎年1回(場合によっては数回)の確認とメンテナンスの手間を省くことができるようにする仕組みです。

パターンとしては、下記が考えられます。

①入社6ヶ月後は法定通り、次回の一斉付与日から年1回の付与を行う
②一斉付与日を年に2回設け、入社日に応じた一斉付与日に付与を行う
③入社日に応じた比例付与を行い、次回の一斉付与日に付与を行う

社員の人数や特色によって、法定に従った付与、一斉付与のどちらを選択するかが重要になってきます。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。有給休暇も、仕組みや運用を考えていくとどんどん深くなっていきます。法定以上の付与をする会社や、病気になったときに使える別の休暇を運用している会社など、社員にとても優しい(甘い?)制度を作っているところもあります。

御社にあった有給休暇制度を構築していきましょう。

 

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